2003年 岡崎にある借家にてプライベート個展


展示会写真

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案内状


拝啓 京都の暑い夏も涼しげな浴衣や扇子に彩られる候 日頃は何かとお世話になっております。趣味で始めた和紙の作品展も今回で4回目を迎えます。 初めて作品展をした時は、友人も家族も誰がするのと驚いて、そんなことをしたいと思う自分にも驚いて、不安と動揺の中、大勢の人に助けてもらいながら、実現できたことを今では懐かしく思います。 1998年の5月 北堀江にある AND'S ギャラリーでのことでした。

会社に行きながらの作品展は、いつも頭の中で作品が先に仕上がっていきます。最初にぼんやり浮かんだイメージはどんどんかたまりになり、かたちになっていきます。 どうして作りたいのか不思議に思うのですが、頭にあるすっかり出来上がったものをそこから現実に出さないと頭が膨らんだままなので、どうにも気持ちが悪いのです。「空間に和紙を」そんな思いから続けてきた作品展を今回久しぶりにしたいと思ったのは、4月に行ったミラノからどんどん仕上がっていく作品に頭がぱんぱんに膨らんでいたからです。 生まれて初めて行ったミラノは思っていた以上に素敵なところでした。 チョコレート色やキャラメル色した家具が居心地のよさそうなスペースに置かれた贅沢な空間。 ただ残念だったのは、自然からつくりだされたミラノの空間が、街に住んでいる人も気づかない程、そこから随分遠のいている気がしたことです。 和紙はとても長い時間をかけて丹念につくられていくもの。 何人もの人の手を渡り1枚の紙が漉かれます。 自然そのままがかたちになった和紙。そんな和紙をつかって、ミラノの空間で感じた自然からひらいた距離感をすこし近づけてみたいと思いました。

昨年の7月に越してきたこの家は大正時代に建てられたということ。 家が呼吸しているようです。 大家さんのご好意でここで作品展をすることができました。 近くには真如堂、吉田山と、見るものがたくさんあります。 散歩がてらに作品展へお立ちより頂ければ幸いです。


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